はいどうも。
「移動するマクロビキッチンむにえる」ことコーイチです。
早いもので来年は2020年。そう「東京オリンピック」開幕の年なんですね。
つい最近までまだまだ先の話とタカをくくってましたが、時が経つのはほんと
あっという間です。
ところで「食」にちなんだこのブログ、オリンピックと何か関係あるの?
と思われる方も居られるでしょう。
・・・・わずかながら(笑)
オリンピックといえば「オリンピック村」。
今回このオリンピック村で使われる食材に対して「ある基準」が適用されることに
なりました。
その「ある基準」とは?
今回はそこについて一緒に学んでいきましょう^^
◀そもそもGAPって何?▶
【Good Agricultural Practice:農業工程生産管理】
農業において「食品安全」「環境保全」「労働安全」の
持続可能性を確保するための取組です。
ではオリンピックとの関連は?
【農水省による東京オリンピックにおける食料調達基準】
①食材安全確保
②周辺環境や生態系の調和が取れた農業生産活動を確保
③作業者の労働安全を確保
・・・・・・ってどうやって見分けるの?
というわけで、上記3つを満たしていることを分かりやすく示す方法が必要ですね。
そこで出てくるのが【GAP認証】。
上記の話は、認証を取得していない生産者はオリンピック村に
食料を供給することが出来ないということになります。
◀GAPあれこれ▶
ここまででGAP認証が農業における基準の一つであることは
お分かり頂けたかと。では具体的にどのような種類があるのか
見てみましょう。
日本においてはこの3つを抑えておけばOK。
①JGAP
②AJIA GAP
③GLOBALG.A.P.
①と②は一般財団法人日本GAP協会が運営しております。
違いはJGAPが国内のみ適用の基準に対し、
AJIAGAPは青果物・穀物・お茶については国際基準として
認められた1ランク上の基準となっております。
③はドイツのFoodPlusGmbhという非営利組織が
運営している事実上の国際基準。
過去にヨーロッパで多発した食品安全機器問題に対して
小売事業者の団体が1997年に設立した「EUREPGAP」が元となり、
2007年に「GLOBALG.A.P.」に改称されました。
余談ですが、正式名称では「L」と「G」の間は空けないそうです(笑)
◀GAP認証取得でどんなメリットが?▶
「GAP認証を取得している=きちんとした農場運営をしている」
というイメージはなんとなく想像つきますよね。(かなりざっくりですが)
つまり「きちんと運営している農場」は購入側からすると
「安心」「安全」に生産物が購入出来る生産者、という目印になるのです。
皆さんがamazonやメルカリで購入する際にレビューや
評点がしっかりしたところを選ぶのと同じ理屈ですね^^
既にGAP認証を購入時の基準項目にしている企業は非常に多く、
GLOBALG.A.P.においては世界規模の大企業の多くが購入の
採用基準として取り入れています。
(上記画像参照)
まあしかし凄いメンツだこと^^;
加えて言えば、今後この動きが更に加速するとGAP認証が標準仕様となる事も
十分想定されます。
なのでまだ何も取り組んでいない生産者の方々は一日も早く「まず知る」そして「取り入れてみる」
ことを強くお勧め致します。
◀認証制度は誰のためのもの?▶
これまで述べてきたGAP認証について概要はある程度ご理解頂けたでしょうか。
でも本当に大切なのは、いくら制度をきっちり運用していても、
肝心の商品が売れなくては本来のテーマである「持続可能な農業」は
実現が難しくなります。
生産者・販売者だけではなく、消費者である我々も新たな取組に理解を示し、
「買い物」という意思表示で生産者を応援していくことが不可欠な時代に
なってきました。
いつまでも「格安・便利」を追うのでは無く、【次世代に残すべき地球】を
今の大人である我々が真剣に捉えて、今すぐ行動しなければ、あとわずか数年で
後戻りの出来ない環境に陥る所まで来ている、と指摘する関係者も少なくありません。
上記のマークは国連が採択しているSDGs(持続可能な開発目標)17の項目を示したものです。
【目標2】飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、
持続可能な農業を推進する。
これはまさにGLOBALG.A.P.の掲げる理念そのものです。
次世代に我々が恩恵を受けた地球をそのまま繋げるためにも「今できることを今やる」事が
今の大人達への宿題なのかと私自身も考えてます。
兎にも角にもまずは「知る」事から。
このブログをきっかけに「GAP認証」や「SDGs」そして自然栽培などの地球に優しい農業について
想いを巡らせてくれたならとても嬉しいです。
コメントをお書きください